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Nishida

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西田 靖(にしだ やすし)

  • 法政大学工学部卒

  • 私立大学歯学部卒

  • 東証一部上場企業勤務経験あり

勘違いも甚だしい西田(兄)講師;

 野球少年だった彼は、小学校6年生のときプロ野球のデーゲームを観ようと、テレビのスイッチを入れました。ところが、チャンネルを変えても野球放送がありません。

仕方がないので、NHKの教育放送にチャンネルを合わせたところ、ん?ん?今までに見たことがないユニフォームで野球をしている・・・。

新聞のテレビ番組欄で確認したところ、

東京6大学野球 早大対法政1回戦と書いてある。

単純な彼は、「東京には大学が、6個しかないんだー」と

思い込み、「首都の東京は小さな所だなあー」と認識してしまう。翌週には 東京大対早大1回戦を観た。幼ながらに、

「あれが日本一の頭のいい大学生なんだー」と感心したのを

今でも鮮明に覚えている。

当時、法政大学が強く、単純な彼は、大学に行くなら

法政大学にしようと心に決めました。

時が流れ、高校3年生になり、とうとう受験の日が

近づいてきました。担任との親子3者面談では、東京まで行かなくとも近県に、有名国立大(旧帝国大学)や私立大学があるのだが、その辺りの大学ではだめなのか?と言われたが、実際のところよく知らなかったのと親元を離れたかったので、「東京に行きます」と、答えた。

当時、通っていた塾の講師にも相談しました。

「先生!法政大学に進学したいのですがどう思いますか?」

と尋ねてみました。<―――先生は、どのようなことを

             彼に言ったと思いますか?

下記をお読みになるまえに、少し想像してみてください。

(想像力は、非常に大切です。国家試験にも役立ちます)

 

 

正解です。その通りです。

「模試などで、合格率40%とか、70%とか評価されてるけど、あんなの全く関係ないんだよ。受験して合格するか不合格になるかはどちらも50%だろー。たとえが悪いが、10円玉を転がして、表が出るか裏が出るかと同じだよ。どちらも50%だ。合格する確率が50%もあるのだから絶対、受験すべきだよ」

と、励ましのお言葉を頂きました。

 

少々、疑問が残ったが、背中を押して下さっているようで、本当に励みになったのを今でもはっきりと覚えて

います。

      ***Coffee Break***

皆様の心の支えは、何でしょうか?

お一人で、国家試験対策に取り組まれておられるのでは

ありませんか?もし、そうであるならば非常に危険です。

現在の国家試験は、相対評価にて合否が決定されております。

まさに、あなたの横にいる人との勝負です。各科目、絶対評価にて60点とれば合格するなどは、過去のことです。

ともすれは、友情にもヒビが入りかねません。本当に厳しい

時代になりました。

      ***Break 終了***

 

では、元に戻りますね。

晴れて法政大学に入学した彼は、まさに糸が切れた凧のようでした。日本全国から学生が集まっており、高校時代とは全く異なる人間の価値観や行動に魅了された。自分の考えや価値観などは、ほんの小さなものであると気が付いた。

4年間、部活動と社会勉強に明け暮れた。まさに、楽園だった。授業も出席をとらないので、出ようが出まいがすべて

自己責任だ。

そんな大学生活も、終わりが近づくにつれ、皆は就職が決まり、笑顔で最後の学生生活をエンジョイしている。

一方の彼は、4年生の11月まで就職活動すら全くしなかった。<―――何故だと思いますか?

下記を、お読みになる前に、しばらく考えてみてください。

(分からない設問でも、いつもとは違った考え方で、正解できるよ)

 

 

正解です。その通りです。

「残り物には福がある」と考えたのです。焦って、大勢と一緒になって就職活動しなくとも、一流企業でさえ必ず欠員が生ずると考えたのです。一つの例ですが、東京大学法学部に合格したが結果は、慶応義塾大学法学部に入学した。なんて、よくあることです。

皆さんは、一直線に国家試験に取り組んでいませんか?

もし、そうであるならば、非常に危険です。

「急がば回れ」という言葉を思い出してください。

医学に例えるならば、冠動脈バイパス手術が、必要です

運転に例えるなら、迂回してください

ということになるでしょう。

 その後、上場企業会社員となった彼なのですが、体調を崩して入院、手術を受けることとなります。手術後、全く食事がとれず点滴の毎日でした。手術部位が胸部であったことも

あり、呼吸するのもやっとの事で、嚥下すら激痛に悩まされるといった状態でした。

 6人の大部屋だったので、色んな病気の患者さんが入院されておりました。腎不全で腎臓移植された方、肝癌で肝臓移植された方、肺腫瘍で肺摘出手術予定の方などです。

腎機能低下で入院していた片倉高校3年生の彼とは、病室で一緒に数学の受験勉強をしたこともよい思い出になっています。

 こんな出来事が、彼を歯科医師に導くこととなりました。

上手く食事ができない人の為に、歯科医師になることを決意したのです。退院後、彼もまた社会人として働きながら勉強し,歯学部への編入学を目指します。

 

 結果は、見事合格しました。

 

退院から3か月後の試験でしたが、どのような受験対策をしたのか?聞いてみました。<―――皆さんなら、どうしますか?しばらく、考えてみてください。

(相手の立場になって、考えることは非常に重要です。国家試験に役立ちます)

 

 

正解です。その通りです。

退院したのが7月末であったことが、幸運であった。もし、10月や12月であったならば、次回の編入学試験までに1年も待たねばならない。一般的には人生80年あるのだから、“1年位先になっても大したことはないだろう、準備期間が十分あるから安心だ”なんて考えがちだが、彼は、違ったのです。

6人の大部屋で、腎臓移植や肝臓移植された方々とお話しさせていただいたとき、全ての患者さんが口にした言葉が、忘れられなかったのです。

患者さんは、何て言われたと思いますか?

           ・

  お会いした時、お話しさせて下さいね。

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